Category|建築文化(建築雑誌)
Language|日本語
Contents|ルイス・バラガン特集
Author|彰国社 後藤武
Publisher|彰国社
Publication date|2002/6/1
Type|ペーパーバック
Pages|112(22)69-91
Size|227×296×8
Weight|543
Price|2400-ME-500-(175)-500-20210416
バラガンが建築家という職業を放棄し、不動産投機に専念した1940年代初頭、彼はチャプルテベック公園にほど近いタクパヤに宅地を購入し、庭園デザインに没頭すると同時に既存の建物の増改築を行った。バラガン/オルテガ邸(1940-43) として知られるこの住宅の隣に、彼は1947年から48年にかけて新しい住宅を設計し、以後、その住宅で暮らした。
この2つの住宅を通して、バラガンはインターナショナル・スタイルの段階を抜け出し、成熟した独自のスタイルを確立していった。敷地の半分を占める庭園と融合したこの自邸は、バラガンにとって喧騒から逃れるための避難所であり、様々なアイデアを試す実験場でもあった。
分厚い素材感のある壁、剥き出しの木の梁といった伝統的な民家の要素、抽象的な造形、バラガン特有の鮮やかな色彩、そして注意深く配置された窓から差し込む光が織り成す人間の感情に訴えかける空間こそ、バラガンが「感情的な建築(emotional architecture) 」と呼んだものである。(解説=木下壽子)
引用|kenchiku bunka no.659 建築文化 第2特集 ルイス・バラガン