#0338|博物館明治村 重要文化財建造物防災施設工事報告書

#0338|博物館明治村 重要文化財建造物防災施設工事報告書

明治村の文化財建築を守る防災施設整備の記録


書誌情報

書名|博物館明治村 重要文化財建造物防災施設工事報告書
著者/編著|博物館明治村(編集)
出版社|博物館明治村
初版|1989年3月31日(平成元年3月31日)
版|初版
判型|A4判
ページ数|130頁
サイズ|210×297×10mm
重量|-
言語|日本語
ISBN-10|なし
ISBN-13|なし
定価|非売品
分類|Monograph


この本について

『博物館明治村 重要文化財建造物防災施設工事報告書』は、博物館明治村に移築保存された重要文化財建造物を対象に実施された、防災施設整備事業の経緯と工事内容をまとめた報告書である。

博物館明治村では、1965年(昭和40年)の開村以来、展示建造物の増加に合わせて消火設備や自動火災報知設備などを整備してきた。しかし、開村から17年を経た1982年(昭和57年)頃には、既存消火設備の機能低下や、自動火災報知設備の一部が消防法上の技術基準に適合しなくなるなど、防災設備全般の改修が必要となった。

これを受け、1983年(昭和58年)4月に文化庁、愛知県教育委員会、犬山市消防署の指導のもと、消火設備、自動火災報知設備、漏電火災警報設備、避雷設備などを対象とする整備事業が計画された。同年5月に工事へ着手し、国庫および県費の補助を受けて継続的に整備が進められた。当初は旧西郷従道住宅など8件の重要文化財建造物を対象とする5か年事業であったが、1984年(昭和59年)12月に旧呉服座が重要文化財に指定されたことに伴い対象へ追加され、工期を1年延長して1989年(平成元年)3月31日に完了した。

内容は「指定建造物概要」「防災施設の沿革と整備事業」「防災施設工事」の三章を中心に構成され、明治村の創建・移築保存の経緯、指定建造物、防災設備の設置経過から、工事組織、施工工程、設備概要、実施仕様、年度別工事内容、工事費、構造計算書、水理計算書までを収録している。

後半には豊富な記録写真と図面が掲載され、指定建造物の写真に加えて、消火設備、自動火災報知設備・漏電火災警報設備、避雷設備などの施工状況を確認できる。図面には消火設備全体平面図、南部・中央部の消火設備平面図、貯水槽・送配水管、取水槽・ポンプ室、放水銃・格納箱、弱電ケーブル、自動火災報知設備などが収録されている。

また、自動火災報知設備図として旧菅島燈台付属官舎、旧東松家住宅、旧山梨県東山梨郡役所、旧札幌電話交換局などの個別建造物の平面図も掲載されている。

文化財建造物に対して近代的な防災設備をどのように導入したのかを、計画、設計、施工、設備仕様、計算書、写真、図面まで一体的に追跡できる点が本書の大きな特徴である。博物館明治村における保存・防災の履歴を把握する一次資料であるとともに、文化財建造物の設備改修、維持管理、保存活用計画、BIMによる既存設備情報の整理を検討する際にも有用な技術資料である。


引用|博物館明治村(編)『博物館明治村 重要文化財建造物防災施設工事報告書』博物館明治村, 1989.

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