#0325|帝國ホテル|写真集|1923.5.20

#0325|帝國ホテル|写真集|1923.5.20

竣工直後のライト館を58葉の写真で伝える建築写真集


書誌情報

書名|帝國ホテル
著者/編著|高梨由太郎(編輯)
出版社|洪洋社
初版|1923年(大正12年)5月20日
版|初版
判型|B5判変形
ページ数|58 PLATES(平面図1-10)
サイズ|193×259×11mm
重量|-
言語|日本語
ISBN-10|なし
ISBN-13|なし
定価|3円20銭
分類|作品集/写真集


この本について

本書は、フランク・ロイド・ライト設計による帝国ホテル新館、通称「ライト館」を58葉の写真によって紹介した建築写真集である。洪洋社から1923年(大正12年)5月20日に刊行されており、同年9月1日の関東大震災より約3か月前にあたる。

冒頭の解説では、帝国ホテル新館について「大正十一年十月一部の竣工を告げ」と記し、設計者を「米國シカゴ市の人立體美術建築家ライト氏」と紹介している。大谷石を用いた外観、彫刻的な装飾、軒の深い構成、低く抑えられた内部空間、大食堂・大宴会場、間接照明など、完成当時に注目された建築的特徴が述べられている。

写真は建物の外観だけでなく、内部空間や装飾などを通してライト館の全体像を紹介する構成となっており、竣工当初の建築・室内意匠を確認するための写真資料として重要である。

また、本書が刊行された1923年5月は、関東大震災におけるライト館の逸話が形成される以前であり、さらに1960年代の保存・解体論争や明治村への移築よりもはるかに早い。後世の評価を経る以前に、完成したばかりの帝国ホテルがどのように紹介され、評価されていたかを確認できる同時代資料としても価値が高い。

特に、ライト館を後世の「名建築」や「保存対象」としてではなく、当時の東京に登場した新しいホテル建築として紹介している点は、本書の大きな特徴である。BIMによる復元や建築史的検証においても、竣工期の外観、内部空間、意匠、材料などを確認するための一次的な写真資料として活用できる。


引用|高梨由太郎(編)『帝國ホテル』洪洋社, 1923.

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