#0327|日本ホテル館物語|長谷川 堯
日本の近代化をホテル建築から読み解く建築史
書誌情報
書名|日本ホテル館物語
著者/編著|長谷川 堯
出版社|プレジデント社
初版|1994年9月4日
版|第1刷
判型|A5判変形
ページ数|349ページ
サイズ|155×217×23mm
重量|-
言語|日本語
ISBN-10|4-8334-1533-X
ISBN-13|978-4-8334-1533-9
定価|3,200円(本体3,107円)
分類|Monograph
この本について
本書は、建築史家・建築評論家の長谷川堯が、日本におけるホテル建築の成立と発展を、幕末・明治から近代に至る社会史・都市史と重ねながら論じたホテル建築史である。
序章「あるホテルの終焉」から始まり、第1章「居留地を生きた男」、第2章「カイゼル髭に羽織袴の衣装論」、第3章「山師の企てから企業家の計画へ」、第4章「ヤマトホテルの虚と実」、第5章「丸の内の形成と帝国のホテルの新生」へと展開する。
築地ホテル館をはじめ、横浜や神戸など居留地のホテル、帝国ホテル、ヤマトホテル、東京ステーション・ホテルなどを取り上げ、ホテルを単なる宿泊施設としてではなく、西洋文化を受容しながら近代国家へと変化していく日本を象徴する建築として捉えている。
帝国ホテルについては、その成立過程だけでなく、「帝国ホテルの解体で解体されたもうひとつのもの」「帝国ホテルがたたえていたある種の陰鬱さの原因」「屋根に鳳凰堂のシルエット」「史的運命」などの項目を設け、建築の背景にある社会状況や文化的意味を含めて論じている。
フランク・ロイド・ライトの帝国ホテルを単独の建築作品として扱うのではなく、築地ホテル館以来の日本のホテル建築史、さらに丸の内や東京駅周辺の都市形成という大きな流れの中に位置づけている点が本書の特徴である。
1994年刊行のため、旧帝国ホテル本館(ライト館)の解体から約四半世紀を経た時点における歴史的評価を確認できる。ライト館そのものの図面・構法を調査する資料というより、日本近代建築史の中で帝国ホテルがどのように位置づけられてきたかを読み解くための資料として価値がある。

引用|長谷川堯『日本ホテル館物語』プレジデント社, 1994.
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