Category|雑誌
Language|日本語
Contents|太陽 現代建築家6人が語る発想と展開
Author|
Publisher|平凡社
Publication date|1992/4/12
Type|ペーパーバック
Pages|184
Size|221×291×7
Weight|
Price|1000-YO-
二十数年前に大阪の駅前の再開発事業のマスタープランを書いたことがあるんです。ずっと連続するピルの屋上に屋上庭園を造って、そこを美術館とか、博物館とか、図書館にする。都市を立体的に使いたいという提案でした。
あかんわ。若かったこともあって問題にされなかったんです。もう一つ、ちょうど一九八九年に中之島の再開発計画というのを発表したんです。中之島というのは、大阪の中心街にあって堂島川と土佐堀川に挟まれた中州でして。例えば二ューヨークはニューヨークの風景を作っているし、パリはパリの風景を作っているように、大阪が大阪なりの風景で魅力的な町づくりをするには一番いい。
それで中之島を立体的な公共空間にしたらどうだろう。地上は公園にして、地中に博物館、美術館、図書館を全部埋める。水上は迎賓館とかレストランを浮かす。春になると、島全部が花におおわれてくることになる。その地中にいわゆる人間の文化の花を咲かせる。
引用|THE SUN 太陽 特集 建築の近未来 安藤忠雄