Category|建築展図録
Language|日本語
Contents|ル・コルビュジエ 日本展 1960-1961
Author|
Publisher|Echelle-1
Publication date|1960/11/6-12/4、1961/1/24-2/19
Type|ペーパーバック
Pages|76
Size|155×227×6
Weight|
Price|YO-1110-198-1419-20211212
ル・コルビュジニ展がいよいよ日本で開かれることになったことを皆さんと一緒に心から喜びたい。このル・コルビュジエの綜合展がながい準備の時期を経て芸術関係、美術館関係、産業関係の多くの人たちの支持によってチューリッヒの建築家ベージーゲル氏を中心とした展覧会委員会の手でチューリッヒ市の美術館クンストハウスで最初に開かれることになったのを知ったのは今から3年前1957年の夏たまたま巴里にル・コルビュジエを訪れた時であった。
建築家、都市計画家、画家、彫刻家、著述家としてのル・コルビュジニの頭脳から出た創作のすべてがまとめて展示されるこの綜合展を日本の人たちの眼の前にも是非持って来なければならぬと思ったので、コルビュジエがこのコル展の企画の一切を委ねているページーゲルのところへ巴里から直行して、綜合展の内容にも接し、欧州を巡回した後日本に持って来るための打合せをしたのだったが、それから3年、丁度日本で世界デザイン会議がはじめて開かれた本年ヨーロッパからカナダでの巡回をすばらしい好評の裡に終ってアメリカのサンフラソシスコから東京へ直行することになったことはまことによい時期を得たことだと思わざるを得ない。
このコルビュジエ展の内容を眼のあたり見て、ながい間のル・コルビュジエの新しい時代のための建築との闘いの重要さを新しく身に感ずると同時に日本の若い人たちがこの機会に目を開いて今世紀の新建築の真の創造者として彼の役割について、従ってまた若い人たち自らのこれからの役割について考えることが出来たらと切に思うのである。(坂倉準三)
引用|Le Corbusier ル・コルビュジエ 日本展 1960-1961