Category|解説書
Language|日本語訳
Contents|黄金尺
Author|ル・コルビュジエ 吉阪隆正訳
Publisher|美術出版社
Date|1953/6/30
Type|ペーパーバック
Pages|231
Size|146×149×15
Weight|
ISBN-10|-
ISBN-13|-
Price|450-YO-2100-210-2310-20200717
いろいろな決定や慣例や風習などは、鵞天動地のごとき事件の中にあっても、かわらずに存続して煩悶を持ちこみ、桎梏を構成し、やたらと事を面倒ならしめている。一般に皆こうした種類の苦労にはあまり注意をしない。だが不具合の源泉をちょっと制するだけで桎梏は解かれ、思いにまかせた自由な発展の世界に打ち出せるのである。
慣例はいつしか、ささやかな或いは全能の風習となってしまった。そして誰一人としてこんなに多い繁雑な矛盾の中にいて、それがごく簡単な決断によって陣害を除けば、人生に自由な途を開き得ることを考えもしない。まさに人生そのものにである。
音は連続的な現象であって、低いものから高いものまで断続することなく続いている。声はその音を発し、それを音節に分けることができる。楽器にも同じくそれをなし得るものがある。たとえば提琴のように、或いは喇叭のように。しかし他の楽器ではそれが不可能なものもある。それはすでに人為的に組織された人工的な間隔を置いて音を発するようにされているからである。ピアノとか笛などはそれである。
引用|LE MODULOR ル・コルビュジエ モデュロール(黄金尺)日本版