Category|洋書(翻訳)
Language|日本語
Contents|ル・コルビュジエの小さな家
Author|ル・コルビュジエ 著 森田一敏 訳
Publisher|集文社
Publication date|1954(1980)
Type|ソフトカバー
Pages|85
Size|132×183×7
Weight|
Price|1200-ME-500-(175)-500-20210419
レマン湖畔にあるこの地方では、ぶどう畑がひな段のように重なっている。ぶどう畑を支えているこれらの擁壁をつぎつぎと直線上に加えていくと、その長さはなんと3万km にも及ぶ(これは地球の外周の4分の3にも達する)。ぶどう栽培者たちは、この事業の遠大さを果して知っているのだろうか。少なくとも、これは百年以上も昔の仕業であって、ひょっとしたら、1千年を経ているかもしれない。
この小さな家は、長年にわたって働き続けた私の両親の老後の安らぎの日日を想定したものである。母は音楽家で、父は自然をこよなく愛している。
1922 年、1923 年と、私は幾度となくパリーミラノ間を往復する特急列車、もしくはオリエント急行(パリーアンカラ間)に乗った。そしていつも、この家の図面をポケットに入れて持ち歩いた。敷地に先立った設計ですって? そう、その通り。この家に適した敷地を見つける計画だったのだ。
引用|ル・コルビュジエ 著 小さな家 森田一敏 訳