#0269 荷風とル・コルビュジエのパリ

Le Corbusier

Category|新潮選書

Language|日本語

Contents|ル・コルビュジエ

Author|東秀紀

Publisher|新潮社

Publication date|1998/2/25

Type|ソフトカバー

Pages|261

Size|131×193×16

Weight|

Price|1100-YO-550-0-550-20220114

《海は極く静に空は晴れていた。しかも陸地へ近づきながら、気候は七月の末だと云うのに、霧や雨で非常に寒かった大西洋の沖合とまだ少しも変りはない。自分は航海中着ていた薄地の外套をばまだ脱がずにいた》(「船と車」『ふらんす物語』)

ニューヨークを出帆して、ちょうど一週間目、一九〇七年(明治四〇)七月二七日の夜。食事を済ませた永井壮吉(荷風)は、他の船客たちとともに甲板に出た。

次第に暮れかかる水平線の彼方、はるかに見える星のような灯火を打ち眺めながら、あれがフランスのル・アーブル港であろう、と語り合う人々のざわめきが聞こえた。

引用|荷風とル・コルビュジエのパリ

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