Category|ヘヴンリーハウス―20世紀名作住宅をめぐる旅6
Language|日本語
Contents|ファーンズワース邸 ミース・ファン・デル・ローエ
Author|後藤武
Publisher|東京書籍
Publication date|2015/9/1
Type|ソフトカバー
Pages|155
Size|182×217×12
Weight|
Price|2400-
シリーズの第6巻は、ミース・ファン・デル・ローエによる「ファーンズワース邸」を刊行する。ドイツからアメリカに渡った建築家と、アメリカ人の女性エデイス・ファーンズワース。ニューヨーク近代美術館を介して、2人は出会い、1951 年、すなわち20 世紀の折り返し地点に、20 世紀の建築を定位するマイルストーンとなった川沿いの透明な住宅が実現した。
大地から浮遊する床と陸屋根。その間に入るのが、壁の代わりに、ガラスで囲われたワンルームだ。究極のデザインというべき、シンプルかつミニマルに還元されたモダニズムである。後にミースはシーグラム・ビルを手がけ、世界中に流布する高層ビルのプロトタイプを提示したが、先行するファーンズワース邸にすでに彼の構築思想と空間概念はきわめて明快に体現されていた。
もっとも、モダニズムの強力なアイコンになった住宅であるがゆえに、ポスト・モダンの時代において、ユニヴァーサル・スペース=「均質空間」と呼ばれたデザインはしばしば攻撃の対象とされた。が、この住宅は今なお新しい解読をつむぎだしている。一時の流行で消費されることがない。
引用|Farnsworth house Ludwig Mies van der Rohe